天得院(てんとくいん) | 京西陣 菓匠 宗禅
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天得院(てんとくいん)

2018年7月23日

  天得院(てんとくいん)は、京都市東山区にある寺で、東福寺五塔頭の一つです。
 (*塔頭(たっちゅう)とは、寺の境内にある小院のことをいいます。)

 南北朝時代の正平年間(一三四六~一三七〇年)に、東福寺第三十世住持である無夢一清(むむいっせい)禅師が開創し、安土桃山時代には、豊富秀吉・秀頼親子に手厚い扱いを受けていました。しかし、秀頼の願いに応じ、方広寺の鐘銘(釣り鐘にしるしてある銘文)を作ったのですが、この鐘銘中の「国家安康君臣豊楽」の文字が、家康を引き裂き豊臣家の繁栄を願うものとして家康に難癖をつけ非難され、天得院は取り壊されました。その後、天明9年(一七八九年)に再建されました。

 この天得院は、桔梗の寺として有名で、桃山時代に作られた天得院の枯山水庭園は、東西にのびた長方形の地割に石組みを配し、美しい杉苔によって一面を覆っています。そして、その美しい庭に、作庭された時代よりなんと今日まで、丹精込めて育てられた約300本もの桔梗が美しく咲き誇ります。

 通常この庭は、非公開ですが、この桔梗の時期と紅葉の時期に特別公開を行っており、期間中は寺宝の花鳥図の特別展も同時開催されています。

 日没後は庭園ライトアップが開催され、夜の庭園を楽しむこともできますので、ぜひこの美しい桔梗の花と庭を愛でに、足を運ばれてはいかがでしょうか。

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