安井金毘羅宮(やすいこんぴらぐう) | 京西陣 菓匠 宗禅
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安井金毘羅宮(やすいこんぴらぐう)

2018年7月18日

祇園の祇園新地甲部歌舞練場がある華やかな花見小路通りを抜けると現れる、京都の中でも『ディープ』な名所として知られている安井金毘羅宮(やすいこんぴらぐう)。

 安井金毘羅宮は、第三十八代天智天皇の御代(六六八~六七一年)に藤原鎌足(ふじわらのかまたり)が一堂を創建したことに始まります。その後、第七十五代崇徳天皇(すとくてんのう)が堂塔を修造して、寵妃である阿波内侍(あわのないし)を住まわされましたが、崇徳上皇が保元の乱(一一五六年)に敗れて讃岐(現、香川県)で崩御された時に、阿波内侍は上皇より賜った自筆の御尊影を寺中の観音堂したことから、主祭神として崇徳天皇をお祀りし、さらに讃岐の金刀比羅宮(ことひらぐう)より勧請した大物主神(おおものぬしのかみ)と、源頼政公を祀ったことから「安井の金比羅さん」の名で知られるようになりました。

 さて、この安井金毘羅宮は、縁切り縁結びの神様として大変有名です。といいますのも主祭神の崇徳天皇が、讃岐の金刀比羅宮で一切の欲を断ち切られたことから、古来より断ち物の祈願所として信仰されてきたからです。

 

また、戦によって心ならずも寵妃阿波内侍とお別れにならざるを得なかった崇徳上皇は、人々が御自身のような悲しい境遇にあわぬようにと、幸せな男女のえにしを妨げる全ての悪縁を切ってくださいますので、男女の縁はもちろん、病気、酒、煙草、賭事など、全ての悪縁を切っていただいて、良縁に結ばれるとのことです。
 ちなみに良縁に結ばれたご夫婦やカップルがお参りされても縁が切れることはなく。更にお二人がより深くより強く結ばれる御利益をいただけるとのことです。

 

この縁切り、縁結びの御祈願の作法がまた変わっており、高さ一・五メートル、幅三メートルの絵馬の形をした縁切り縁結び碑(いし)という巨石の穴をくぐります。

 

本殿参拝後、形代(かたしろ・身代わりのおふだ)に願い事を書き、この形代を持って願い事を念じながら碑の表から裏へ穴をくぐって悪縁を切り、次に裏から表へくぐって良縁を結びます。最後に形代を碑に貼って祈願を終えます。

 

写真にありますように、縁切り縁結び碑には、人々の様々な縁切りの願い、縁結びの願いの形代が無数に貼られているため、すでに碑の原形は分からず、白い形代で覆われており、その光景には目を見張るものがあります。

また、本殿を抜けるとその先に、たくさんの絵馬がかけられています。先ほどの形代もそうですが、こちらの絵馬にも一つ一つに願いが書かれています。

 

縁切り、縁結びのご利益ということもあり、願い事の中には、ここにはとても書けないような凄まじい内容で、その情念の強さに背筋の凍る思いがするものもあります。

悪縁を切り、良縁を結ぶとして大変有名なこの安井金毘羅宮。願いのある方は、ぜひ一度訪れてみて下さい。

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