あられ(上技物あられ)の作り方 | 京西陣 菓匠 宗禅
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あられ・餅・おせんべい

あられ(上技物あられ)の作り方

上技物(じょうわざもの)あられは高価な餅米のみを原料とします。
例えば【亀あられ】の製法は、まず米を洗い、一晩水に浸し、たっぷりと米に水分を含ませます。

次の日、その米を蒸篭(せいろ)で蒸し、杵でしっかりと餅を搗きます。

できたての柔らかい餅を木箱に入れ、冷室で三日間ゆっくりと餅を熟成させながら寝かし、餅を固めます。5日目。寝かす事によりかたくなった餅を木箱から取り出し薄く切ります。薄くスライスした餅を一枚ずつ型を抜き、そして数ミリの絵柄となる溝を削ります。

この技によりあられの美しい形・文様が決まるのです。
餅に溝を少しでも深く入れすぎると、後の工程の乾燥時に割れてしまいます。逆に溝が浅すぎると、焼いたときに餅が四方八方に膨らみ、綺麗な亀などの形に仕上がらないのです。この絵柄となる溝(筋入れ)の入れ具合が職人の勘と技なのです。

ここで一回目の選別。

型を抜いたあられ生地を1枚づつ、ゆっくり手でもみながら、上技物と呼べるものだけを選り出します。そして選別された生地のみを昼は天日で干し、半時間毎に幾度となく生地をひっくり返しながら乾燥させ、夜は暗室に寝かせます。この作業を夏は2~3日、冬は2日~4日間、乾燥むらができない様に繰り返します。

そしてさらに仕上げにもう一度室内にて乾燥させます。この乾燥具合がとても重要で、焼いた時のあられの膨らみ加減を決定します。上技物あられの餅生地には、数ミリの溝を削っている為、乾燥具合により、焼き上げた時に、ひび割れを起こします。その為、室内の温度・湿度を徹底的に管理しております。

ここで2回目の選別、少しでもひびの入る可能性があるものは全て取り除きます。

そして焼き上げ。上技物はその美しさが命です。傷つけない様にゆっくり優しく返しながら直火で一粒一粒丹念に焼き上げます。

そして生地が冷め切らないうちに味付けし、さらにあられ一粒づつに光沢を出す為に、乾燥釜での仕上げの乾燥を行っております。

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上技物あられ「亀」は、1粒に10日。10に及ぶ工程と5度の厳しい選別から創り上げる最高峰のあられです。

「洗米」→「せいろ蒸し」→「餅き」→「餅の寝かせ」→「型抜き」→「溝入れ」→(1度目の選別)→「天日干し・乾燥」→(2度目の選別)→「焼き」→(3度目の選別)→「味付け」→「仕上げ乾燥」→(4度目の選別)→「味付け寝かせ」→(5度目の選別)→「袋づめ」→完成。

【最高のものだけを届けるための厳しい選別】

1度目は、型を抜き、職人の技で絵柄となる溝入れの際。2度目は、天日干し後。3度目は、焼き後、4度目は、秘伝醤油で味付け乾燥させた後、そして最終5度目は、袋詰めの前に。

10種類にも及ぶ工程と、5度に渡る厳しい選別により出来上がった最高峰のあられが上技物あられ『亀』として店頭に並びます。

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