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宗禅について
京西陣菓匠宗禅の紋は花びらが空に舞う桜です。
ある日、山名宗全公は身を隠される前に、孫の政豊を呼び寄せ、波乱万丈の人生を桜に例えて語りました。そして話終えた後、好きな桜が見たいと障子を開けた時、空一面に美しく老桜の花が舞っていました。
その桜を見て、宗全公は素晴らしき一生涯を振り返るとともに、自らの人生を桜に重ねました。
菓匠 宗禅の紋は、宗全公がその時感慨深い面持ちで障子越しから見たであろう空に舞う桜を、京の名工、村井紀炎先生に表現して頂いたものでございます。
その日は、障子を開けると午後の春陽が柔らかく降り注ぎ、庭の手前の心字池には幾平かの花びらが浮かんでいました。
青味を増した築山の叡山苔にも螺鈿を散りばめたように落花が光り、錆色の煉堀越しに姿をのぞかせる数株の老桜は、時に吹くそよ風に幾平かの花片を託して禅苑を荘厳していたと伝えられています。
―物語り山名氏八百年より-